09■ルクソール01











今回の旅は全日程10日間。
往復飛行機は直行便だと言ってもあまり時間はない。
カイロと、あと一ヶ所行けるくらいかな。
そうすると、遺跡好きとしてはやはりルクソールかしらん。

そんな話をカイロで合流するおろちゃんと話していたら、カイロにいる友人に事前にチケットを買っておいてもらえるようお願いしてくれるという嬉しい申し出が!
わ〜い、ありがとう♪
初日のカイロ到着が深夜なので、翌日早朝の列車でカイロを出発、ルクソールまで。
ルクソールから帰ってくる時は夜行で。

カイロに到着しておろちゃん達に空港で出迎えてもらった後、宿でチケットを受け渡し。
早々に眠って翌日は7時40分にカイロのラムセス駅を出発する列車に乗り込んだ。
到着予定は16時〜17時頃。
長丁場なので乗る前に水とパンを買い込んだ。

チケットに記された指定席のお隣さんはしっかりと黒いスカーフをかぶった年配の女性だった。
ギザ駅に止まり、以降もいくつかの駅に止まりながら列車は進む。
うーん、それにしても・・・。
ギザでは駅の看板にアルファベット表示があったけど、それ以降止まっている駅にある看板にはアルファベット表示がまったくないよ?
アラビア文字なんて、やっと数字が理解できるくらいなのに〜!
困った。
アナウンスなんてないし、こんな状態で私は無事にルクソールで降りられるのだろうか。

頭を悩ませ始めた頃、隣りのおばちゃんが鞄からパンを取り出し食べ始めた。
あー、そろそろお昼ご飯の時間か〜。
車内販売のワゴンもやってくる。
声を上げながらホンムス(ひよこ豆)売りも行き交いだした。
買ったパンでも食べようかと思っていたら、隣りのおばちゃんがパンを半分ちぎってくれた。
え? くれるの? これ、おばちゃんのお昼ごはんじゃ・・・。
えーと、でもこういう時はありがたく好意を受け取ってしまおう。
細長いパンに挟まれていた塩気のあるチーズが美味しかった。

途中から乗り込んできた若い兄ちゃん達にどこから来たのか聞かれて答えると、周り中から大注目。
エジプト人だらけの中にいた東洋系の私は相当目立っていたようだ。
彼らは数区間1時間程で降りて行ってしまったけど、ホンムス売りから一包み分買った豆を少し自分で食べた後、残りを全て私にくれた。
夕方になると斜め後ろに座っていた若い女性からもパンをもらう。
昼間おばちゃんから貰ったものと同じ形のパンの中に、こちらはポテトチップスが挟まっていた。
な・・・なんか、貰ってばっかりで自分が買ったパンを食べずに済んじゃったよ。

更に、隣りのおばちゃんが通路を挟んで隣にいたおじちゃんに時々『ここは何処?』と聞いていたようで、その度に彼が『ミニヤ』『アスユート』と答えていたので自分がいまどの辺りにいるのか分かって大助かり!
しかもおばちゃんもおじちゃんもルクソールで降りるらしい。
よかった!
これで降りすごさなくてすむぞ。

列車は多少の遅れをもってルクソールに到着したのは18時を回っていた。
でも無事に到着。
どんどん暗くなっていく中を、アタリをつけていた宿に向かってざくざく歩く。
客引きもいなかったし、思っていたよりすんなりと目的の宿にチェックインできて一安心。
さっそく翌日の西岸ツアーを申し込んだのでした。





---
【写真:上】 
早朝、宿の屋上から。西岸の気球観光を眺める。

【写真:中】
ハトシェプスト葬祭殿

【写真:下】
夕方、宿の屋上から。西岸に沈む夕日。