01■エジポン




エジプトの通貨はエジプトポンドだ。
標記は「£E」。
今はだいたい1£E=20円くらい。

たとえば、エジプトの代表的な軽食にコシャリというものがある。
お米、細切れにしたパスタ麺、マカロニやヒヨコマメ、細かく刻んで揚げたサクサク玉葱を一皿にざっくり盛って、トマトベースのソースをかける。
それに好みで辛味調味料とお酢を追加してぐしゃぐしゃに混ぜて食べるのだ。
これが1杯2〜5£E(約40〜100円)。

マクドナルドやケンタッキーなどの外資系ファーストフードはセットで20£E(約400円)前後するけれど、庶民的なハンバーガー屋はバーガー1つ0.50〜2£E(約10〜40円)くらいだ。

そんな物価のエジプトなので、100£E札はとても使い勝手が悪い。
遺跡や博物館の入場料くらいしか使える機会がないので大変だ。
宿代だって1泊1ベッド15£Eの安宿ではお釣りが無いと言われることがある。

旅行中は如何に大きな紙幣を小額に崩すか悩んだものだけれど、またこのお札の状態がよろしくない。
使い古されて黒ずんでボロボロ、千切れたものをセロテープで貼り合わせてあればまだいい方で、半分切れた状態だったり、端の方が欠けてしまったままのものもある。
人にはちぎれたお札をお釣りとして渡すくせに、そういうお札をいざ使おうとすると受取ってくれないから困ったものだ。
ちぎれたお札をお釣りとして渡されたら交換してもらい、とにかく小額紙幣を溜め込んでおく。
コインもあるけどあまり流通していないのか、見かけることは少なかった。

私たちは普通に「ポンド」と言っていたのだけど、帰りの飛行機で同じ列になった女子2人組みが「エジポン」と言っているのが聞こえてきた。
あー、この言い方は前にも聞いたなぁ。
確か、はいじさんが前にシリアポンド(シリアの通貨もポンド)のことを「シリポン」と言っていたっけ。
やっぱ誰でも思うことなのね、と笑ってしまった。