03■鉄道










スースからチュニスまでは列車に乗った。
ここで人身事故の列車に乗り合わせてしまった事は先日書いたけど、実は鉄道についてはもう1つネタがあるのだ。

スースでツアーを降りた後、宿にチェックインしてさっそく街歩きに出かける。
チュニジアは現在サマータイムを導入していて、この時期は日の入りが8時半頃だ。
となると、「1人旅では暗くなったら出歩かない」が信条の小田蘭の活動時間も長くなる。
街中の位置を把握するために、あっちへふらふら、こっちへふらり。
移動日に使う鉄道駅も近いから場所確認に行ってみよう。

インフォメーションの窓口に貼り出してあったチュニス発着でスースを通る列車の時刻表を確認して、取れるんだったらもうチケット取っちゃおうかなー。
スースからチュニスに行く列車は未明から8時までに6本と、13時過ぎから夜にかけて6本。
午前中にすごく間があいてるなぁ。
さすがに8時台の列車は早いから、お昼を食べてから移動できるように午後からの便だよね。
希望をメモってそれを販売窓口に出す。
『なに? 今日じゃなくて明後日のチケットが欲しいの?』
『そうそう。27日ね!』

などと私の書いたメモと持っていたボールペンでやり取りをして無事に購入。
チケットを受け取ってお金も払った後で、窓口のお兄ちゃんがボールペンを交換しないかと言ってきた。

え〜〜〜?
まだ旅は続くんだから、ここでボールペンがなくなると困るんだよー。
だからダメ。
『これと交換しよう』
と出してきたのはチュニジアの鉄道会社のボールペン。
お兄ちゃんたちが窓口で普段使ってるやつだ。
ロゴマークや「SOCIETE NATIONALE DES CHEMINS DE FER TUNISIENS」とかアラビア文字も入っている。
ある意味レアものかも。。。。

いやいや!
でもね、私のボールペンは4色もあるノック式のボールペンなの。
だから1色のそのボールペンとは交換できないよ。
『オッケー、分かった。じゃあ2本だ』
う〜ん、まぁいっか。

あーっ! ちょっとまった、ちょっとまった!
このボールペン、キャップがないじゃん。
これじゃダメだよ〜。
『分かった、ちょっと待て!』
って、兄ちゃ〜ん。
お客さん窓口に来てるのにキャップ探し始めちゃったよ…。
なんとか1つはキャップが見つかったけど、もう1つのキャップがどうしても見つからないようだ。
窓口の人みんなボールペン使ってるのに、キャップは面倒だから閉めないですぐどこかにいっちゃうのかなー。
あ〜あ〜、席の後ろの棚や金庫みたいな所や他の部屋まで探しにいっちゃったよ。
この窓口にいた人はみんな隣に流れていっちゃったし、いいんかなチュニジア鉄道、こんなんで。
結局キャップはあちこち探し回ったけれどもやっぱり見つからなかったみたいだ。
『また明日来てくれ。僕は明日の夕方もここにいるから!』
しょーがないなー。

果たして翌日。
同じ時間に駅に来てみたけれども窓口は昨日よりも混んでいた。
『すまない! また明日だ!』
明日は移動日だから夕方はもうここにいないってば。
そんなことだろうと思ったけど(笑)。

んで、このボールペンですが。
キャップなしの方から使っていたら突然インクが出なくなりまして…。
インクはしっぽまで沢山つまっていたはずなのになんでー?!
どうやらペン先の方を上に向けてポケットに入れていたら暑さでインクが溶けたのか流れやすくなったようで、しっぽ部分にインクが移動してたのでした(笑)。
ペン先を下に向けて仕舞っていたらすぐにインクも移動して復活。