04■ロードス島の宿







イスタンブルから夜行バス11時間。マルマリスには少し早めに到着し、その後フェリーで1時間かけてやってきたのはギリシャのロードス島だ。

ロードス島と聞いて思い浮かんだのは、読んだこともないのに「ロードス島戦記」。
なんだっけ? と思って調べたら日本のファンタジー作品だったのですね。
歴史小説かと思っていたよ。
勘違いも甚だしい(笑)。
歴史モノは塩野七生さんの「ロードス島攻防記」なのですね。
そして、古代の世界七不思議の1つ「ロードス島の巨像」。
現代のロードス島は、中世に聖ヨハネ騎士団が作った旧市街が残る雰囲気のいいヨーロピアン・リゾートとして人気の島です。


ロードス島に到着したのは午前10時過ぎだった。
さすがにエーゲ海の日差しはこの時間でも強烈だ。

宿の予約をしていない私達は、まずは宿探し、と港を出て行く。
客引きが沢山いるのかも、と思っていたけれどもちょっと拍子抜け。
船を出るのが最後の方だったからかなと思いつつ、とりあえず城壁の中に入って路地を歩いて・・・と相談しながら歩いていると、ボロボロのバイクを押しながらオヤジが声をかけてきた。

あ、やっぱり客引きいたんだ。
でも一人だけってことは、シーズンまっさかりのロードス島では客引きするほど困ってないってことだろうか。

聞くだけは聞いてみるか、とオヤジの話に耳を傾けると、エアコン付でホットシャワー付でツインの部屋が1泊35ユーロだという。
この時期の日本円に換算しても5000円しない。物価の高いユーロ圏でシーズン中にこの金額は結構オトク?
そりゃあエアコン無しで共同バストイレならもっと安いのはあるだろうけど、この気温でエアコン無しはツライしシャワーは部屋でゆっくり浴びたいし・・・。
部屋を見せてもらったらエアコンもきちんと作動するし、シャワーもちゃんと出る、大丈夫かな。

2泊の約束で泊まることにしたのでした。
・・・が!
後から後から早まったかも、という部分が・・・。

確かにエアコンは動く。
シャワーもきちんとお湯が出る。

だけど・・・。
エアコン水漏れ!
シャワー室の埃!
床も汚い。
ベッドカバーや枕に汚れが・・・。
部屋の端っこにくもの巣張ってるよーっ!

がくり。

しかもオヤジ、必要な時にはいないくせに、いたらいたでうっとおしいな、おい。
オヤジと遣り合って出て行く程ではないけれど、またロードス島に来ることがあってもここには止まらないよ、うん。
写真だけみるととっても雰囲気いい宿っぽいのになぁ。