ラテンアメリカやアジアや中近東に比べて、小田蘭はヨーロッパにはそこまで興味がなかった。 それでもスペインにだけは前々から行ってみたいと思っていたのだ。 「ヨーロッパはまだあんまり興味ないけど、スペインには興味ある! ガウディの建築とか見に行きたいんだよねー」 とは以前から言っていた。 実際にはスペインへ行く前にドイツとイギリスとフランスへ行くことになったけれども。 なんでスペインだったのか。 やっぱり、なんといっても一風変わったガウディの建築群だろう。 街中に突如突き出るように現れるサグラダ・ファミリアの尖塔。 徹底的に直線を排したようなカサ・ミラ。 グエル公園のカラフルなモザイク模様のとかげ。 どれもが新鮮に感じていた。 そうしてバルセロナ在住の方と知り合いになった時に、小田蘭のスペイン計画が一気に動いたのだった。 バルセロナはスペイン第二の都市であり、世界遺産に指定されている建築があり、ミロのモザイク画やピカソの壁画、ダリの博物館もあるスペインきっての芸術の街だ。 市内には芸術家たちが集まっていたというカフェもある。 大抵の見どころは地下鉄で移動できて便利だ。 ガウディの主要な建築を見て、街歩きをして、美味しいごはん。 11月は思いの外寒かったけれど、バルセロナは歩いていて面白い街だった。 |
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