10■セビーリャ









セビーリャはアンダルシア州の州都でスペイン第4の都市であり、AVEも止まる大きな街だ。
また、モーツァルトの「フィガロの結婚」、ロッシーニの「セビリアの理髪師」、ビゼーの「カルメン」、といくつものオペラの舞台になっている街でもある。
闘牛やフラメンコもここが本場だ。


ええ、それなのに。
小田蘭はここを日帰りで済ませてしまいました。
いろいろ調べていて、セビーリャよりコルドバやグラナダの方が気になったんだもんね。
春祭りの時期だったらセビーリャに滞在したかもだけど。
それでも少しは行ってみたかったので、コルドバから日帰りしてみたのです。

鉄道で到着して、まずは駅からバスで中心部へ…って、目的のバスが見つからずに迷った(汗)。
まず路線バスの乗り場が分からなかったのだ。
分かって見ればなんのことはない、駅の中央出口を出てまーっすぐ進んで駐車場を通り抜けた所だったのだけれども、駅舎を出てもバス乗り場が見えなくて大通りに出てしまったら目的の方向へ向かうバスが見当たらない。
セビーリャの駅からは32番のバスに乗って、終点の広場からは市庁舎やカテドラルへ歩いて行けるというのだけれど、大通りへ出てバス停を見つけてみてもその32番のバスが止まらないバス停だった。
通りを走るバスをいくつか見かけて目で追ってみるけれど見つからない。
こっちへ進んで、もとに戻って、今度は逆に進んで…、仕方がないので駅の周辺をぐるりと回ってみようかと戻ってきてやっと目的の番号のバス発見!
こんな所にバス停があったのか〜。
せめて駅にバス停の場所を描いた周辺地図でもあればいいのになぁ、と思うのは日本の親切すぎる案内に慣れてしまっているのだろうか。

さて。
まずはバスと歩きで世界で3番目に大きいというセビリア大聖堂(カテドラル)へ向かおう。
(1位はローマのサン・ピエトロ大聖堂、2位はロンドンのセント・ポール大聖堂)
32番バスの終点「エンカルナシオン広場」で降りて地図を頼りに歩いていく。

なのですが!

今度はその広場の周辺が大規模な工事中で何がなにやら…。どうも広場よりも手前で降ろされたみたいで自分がどこにいるんだかさっぱり分かりません!
やっとなんとか地図にある場所を見つけて進んでいくと、市庁舎前の広場ではクリスマス・マーケットが開設されていた。
午前10時過ぎ。
広場にぐるりと仮設の小屋が立ち並び、いくつか準備をしている小屋を除いてい見るとキリストの物語の一部を切り取った場面がジオラマで表現されていたり、それぞれの人形や動物達が並んでいた。

コンテスティトゥシオン通りは路面電車も走るメインストリートで、市庁舎を通り過ぎて路面電車と並びながら歩いて行くと左手に大きな石造りの建物が見えてくる。
これがカテドラルだ。
正面に回るとオープン時間を待つ人達がわらわらと集まっていた。
この時期の入場は11時からで、私たちは集まっていた人達と共に門扉が開くと同時に中へ入っていく。

以前この地には巨大なモスクが建っていて、高くそびえる塔は「ヒラルダの塔」と呼ばれるモスクの尖塔だったということだ。
そして、このカテドラルの中にはコロンブスの墓がある。
広い敷地内を入口から順々に見て回り、最後は「ヒラルダの塔」に上ってセビーリャの街を一望。
ぽっかりと円形なのは闘牛場だ。
カテドラルの周辺はさすがに便利な立地でホテルも多く集まっている。
塔から見下ろすと、いくつもの建物の屋上に見える四角い水色。
んーー???

あ、プールか!

ホテルの屋上にプールを作るのが流行っているのか、あっちにもこっちにも水色の長方形が見える。
そういう所は大抵それなりのお値段がするホテルだ。
思わずプール探しをしてしまう小田蘭であった。

スペイン南部のこの辺りは「アンダルシアのフライパン」と呼ばれる程の暑い夏になるようなので、プールがあるホテルがやはり喜ばれるのだろう。