■鉄道












旅先での移動は飛行機か鉄道かバスか。
時間に余裕があるなら景色を見ながら移動できる鉄道かバスがいい。

ニゴンボからセイロン島の中央に位置するキャンディまで移動するには、ニゴンボのバスターミナルからキャンディ直通のバスか、コロンボまで移動して鉄道に乗るか。
時間の面ではバスだけれど、私たちは車窓の景色が綺麗に見えるという理由で鉄道を選択した。
しかし鉄道はバスより本数が少ないので、車窓を楽しむなら予約をした方がいい。
そこで、コロンボに出かけた日に鉄道駅でチケットを購入することにした。

駅に到着すると入口の周辺には大勢の人が列を作っていた。
まさかこの列に並んでチケットを買わなければいけないのだろうか。
これではチケットが買えるのはいつになることやら。
どこに並んだらいいのかも分からないので、とりあえずインフォメーションで確認することにした。

扉を開けて中に入ると、机の前では2組が相談中だ。
地図を広げて話をしているので、鉄道インフォメーションというよりはツアーデスクのようなものかもしれない。
空いていた奥の机に案内された私達は、まずはコロンボからキャンディまでの時刻表を教えてもらう。
列車は何本も出ているようだけれど、各駅に止まって進んでいくローカル線も多くあり、そういう列車は予約ができないという。
予約が出来るのは指定席がある特急列車のみで本数も限られていた。
乗車時間と出発時間を考えて、私たちは8:05にコロンボを出発する鉄道に乗ることに決めた。

電話で確認してもらうと席に空きはあるようだ。
しかしこの場で購入はできないようで、駅の反対端にあるチケットカウンターで購入するようにと言われ、日付や時間をメモした紙を渡してくれた。
もしやあの長蛇の列に並ぶのかと思ったけれど、並んでいる人たちは私達が購入するチケットを販売している窓口ではなく別な所に並んでいるようだった。
少し安心してキャンディ行きのチケットが買える窓口を見つけて進んでいくと、本日15時のキャンディ行きチケットはソールドアウトしたという張り紙が目についた。
やはりキャンディ行きは人気路線なのだろうか。
当日いきなり来るのではなく、事前に購入しておこうと鉄道駅まで来て良かった。

うっかりしていると割り込みされてしまう、並んでいるようで並んでいないような窓口に集まる人たちの中に入って順番をガードしながら先ほど受け取ったメモを渡し、3人分の座席番号が記入されたチケットを受け取る。
受け取りながら、係の人から発車時間の変更を伝えられる。
私達が乗る日の列車は、30分遅くなって8:35発となっていた。
ただでさえニゴンボからコロンボにバスで移動してからの乗車なのだ。
20〜30分遅れるくらいは逆に有り難い。

結局は実際に列車が出発したのは更に30分程遅れて9時頃だったのだけれど。
まぁこれくらいは想定の範囲内のご愛敬だ。

キャンディまでは約3時間の鉄道の旅。
わくわくしていたのは発車までで、動き出したとたんに顔を見合す私たち。

「ちょ、ちょっとこれ、すごいな・・・」
「ずっとこんなのなの?」

「いや、最初だけかと思ったけど・・・これは・・・」

「海外で鉄道乗ったことあるけど、いままでここまでなのはなかったよ」

「私も。エジプトやボリビアやタイとかでも乗ったけど、ここまで激しいのは・・・」


揺れ方がハンパない。
特に左右の揺れが酷く、窓枠が出っ張っていることもあり、窓側に座っていてうっかり気を抜くと揺れた時に頭がガツンと窓枠にぶつかってしまうこと度々。
激しいこの揺れはキャンディまでの3時間止むことがなく、到着した時には「やっと着いた!」と嬉しくなる程だった。
しかも山間を縫って走る列車の車窓から見える緑が綺麗なのは私たちが座っているのとは逆方向の窓だったというオチ。
車窓の見事さは紅茶の産地へ向かうキャンディ〜ナヌ・オヤ間の方が素晴らしいというけれど、この状態でさらに4時間とかちょっと苦しすぎるだろう。

海外で初めての鉄道移動が思いもよらない激しい揺れっぷりになってしまったkeiさんには、おたけさんと2人そろって「こんなんばっかりじゃないから!」と力説してしまったくらいでありました。



last update / 2013.02.12



■Hitch × kakeru*
1.13 スリランカ*コロンボ→キャンディ鉄道の旅。
http://ameblo.jp/hitchxkakeru/entry-11470149660.html