■シーギリヤ
















小田蘭がなぜスリランカに興味を持ったかと言えば、そもそもはこのシーギリヤにある巨大な岩の上に築かれた王宮跡とそこへ向かう途中に描かれている女性達のフレスコ画なのです。
何年前からなのか、何がきっかけでその存在を知ったのかはもう定かではないけれど、ずっと頭の片隅にあった遺跡。

今回おたkeiさん達がスリランカに行くと知って、しかも時期的に小田蘭も動けそうな日程だったということもあり、ほぼ即決で合流を決めた理由はこんなこともあったから。
おたkeiさん達は食の旅で遺跡にはあまり興味がない(遺跡入場料にお金を払うよりは、その分いろんな物を食べたり飲んだりしたい)という人達だから、合流しつつも1日は一人で遺跡に行くことを考えていた。

遺跡へ行くルートや拠点ともなる町キャンディは古都でもあり、他の人からもオススメされたということなので3人で一緒に移動し、そこから小田蘭のみ1日別行動で遺跡へと向かう。
キャンディからシーギリヤまでは直通の路線バスが出ているけれど本数は少ない。
途中の町ダンブッラでバスを乗り継げば本数は多くなるけれど、それでも時間を気にして遺跡をゆっくり見れなくなるのは残念なので現地ツアーに参加しようと考えていた。

しかし!
到着日にガイドブックに記載のある旅行会社に向かってみれば閉まっている。
ショッピングモール内にあるトラベル・インフォメーションで聞いてみるとガイドブックに記載のある旅行会社を紹介されたが、そこは先ほど直接出向いて閉まっていることを確認してきたばかりだ。
聞けば、日曜日の為に店舗は閉まっているのだという。
明日(月曜日)は開いていると言われたけれど、日程の都合上明日シーギリヤに行きたいのだ。
というか、旅行会社なのに休日に開いていないってどういうこと?

結局そこのトラベル・インフォメーションで個人でやっている人を紹介してもらったのだけれど、それってタクシー・ドライバーが目的地まで運んでくれるっていう単なる車のチャーター……。

さて。
そんなことでシーギリヤ。

シーギリヤは、セイロン島(スリランカ)の中心部に位置する文化三角地帯と呼ばれる場所にある巨大な岩山を中心とした王宮跡で、世界遺産に登録されている。
その中心の1枚岩がシーギリヤ・ロックと呼ばれていて、この頂上に宮殿が作られていたのだ。
1枚岩というとオーストラリアのエアーズロックが有名でTVで見たことがある人も多いと思うけれど、シーギリヤ・ロックはそれに比べればサイズ的には小振り。
小田蘭は実際にエアーズロックに登ったこともあるけれど、あれは岩というより丘や山という感じがする。
対してシーギリヤ・ロックはまさに「岩!」という見た目で、遠目で見たり下から見上げる限り岩の頂上に宮殿があったとはとても思えない佇まいだ。

歩いていると英語や日本語でガイドの勧誘があるけれど、必要はないので断って岩へ向かって進んでいく。
日本人は見かけなかったけれど、やはり日本人観光客も多いのだろう。
さすがに下から見上げると巨大だ。
切り立った崖の下から見上げているような気がする。

人の流れに沿って進んで行くと、すぐに気付くのは猿の多さ。
最初は「あ、猿!」と動物を見つけた時のわくわく感でいたけれど、数が多い上に人慣れしていて食べ物を表に出していると目ざとく見つけて奪いにくるから始末に負えない。
欧米の女性がバナナをあげようとビニール袋から1本取り出そうとしていたら、そのビニール袋ごと奪われていた。
そして奪ったバナナの束を足で押さえて周りの猿に取られないようにしながら、1本ずつ器用にちぎって食べていくのだ。
これは可愛くないぞ!!

そんな猿を避けながら登っていくと鉄製の螺旋階段が見えてくる。
岩に張り付くように作られている螺旋階段は回りが金網で囲われてはいるものの、所々穴があいていて足元も段と段の隙間から下が覗けてしまう心もとないものだ。
しかし、ここを登らなければ岩壁に女性が描かれたフレスコ画を見ることはできない。
今は細長い通路の壁に剥がれかけた絵で女性の姿は18人だけれど、往時は500人ほどの女性が描かれていたんだとか。
壮麗な眺めだっただろうなぁ。
彼女達に会いたくてシーギリヤに来たようなものなので、本物と対峙した時はやはり感動です。
これか〜!
やっと会えたよ!!

登ってきた螺旋階段を今度は降りて先へ進むのだけど、これは登るより降りる方が結構怖いね。
登るときは上を見て行けばいいけど、降りるときは足元を見ながらだと金網から断崖絶壁の下が見えちゃうからね。
なんとか下まで戻ったらルートを先へ進みましょう。
まだまだ登ります!

いくつかのポイントを通り過ぎて登っていくと開けた場所に出る。
そこが「ライオンのテラス」で、ここからがさらに最後の岩登り。
ライオンの足の形が両脇に大きく装飾されている石の階段を上り、途中からは岩肌に沿って作られている鉄製の階段を登っていけば、シーギリヤ・ロックの頂上「王宮跡」に到着です。

いやぁ、岩の頂上に池とか樹があってこんなにも開けた場所だなんて。
空撮写真とかで見る事はあっても、実際に自分がその場に立つと本当に不思議だわ〜。
とても自分が地上から200mもの高さがある岩の上に立っているなんて思えない景色が広がっている。
これはすごいわ。
よくこんな所に宮殿なんか作ったな。
山の上でなく、岩の上だもんね。
これがまた、ぐるりと見渡す限り360°全て緑の平地なので余計に際立つというか。
来れてよかった!!



last update / 2013.02.14


■Hitch × kakeru*
1.14 スリランカ*キャンディで熱。。
http://ameblo.jp/hitchxkakeru/entry-11472294217.html