■出入国:レバノン




シリア中部のハマからレバノンの首都ベイルートへは、レバノン北部のアリーダ国境を通ってトリポリを経由して行く海沿いのルートで向かう。

シリアとレバノンの国境で一番人が多いのは、やはり首都ダマスカスとベイルートを行き来するさいに使われるマスナア国境だろう。
出国の際にこの国境を通ったけれど、レバノンの出国カウンターの外国人レーンが大混雑で思いのほか時間がかかってしまった。
1人並んでいてもその後ろに複数人の大家族がついていることが多いので、実際に並んでいる人数よりも数倍は進むのに時間がかかる。
列に並んで15〜20分程待った頃、私たちがあまりに戻ってこないものだからセルビス・タクシーの運転手が心配して見に来たくらいだ。
同乗していたのはシリア人やレバノン人だったので専用レーンがあり、数も多くてサクサクと進むそちらに並んでいた彼らはすぐに戻ってきたらしい。しかし日本人2人が戻ってこないために先に進めない。ということでドライバーが確認にきたのだ。
レバノン出国でこの混雑! と思ったら、しばらくボーダーを走ってシリアへ入国する為の建物に入ると、今度はびっくりするくらい人がいない。ガラガラだ。
レバノンで出国の手続きをした人は必ずこちら側のシリア入国手続きもするはずなのに、いったいこの差はなんだろう。
レバノンの出国手続きの手際が悪いってこと?

まぁ、そんなマスナア国境に比べると、入国の際に使ったアリーダ国境はこぢんまりとのんびりした小さな国境だった。
出入国の手続きをする人も少なく手続きはラクラク終了。
海が近いので、国境で手続きのために車を降りると潮の香りがした。

海だーーーっ!
レバノンだーーーーっ!


海岸が少なく乾燥が強いシリアから来ると、この潮の香りがとても嬉しく感じるのだ。

ハマ→ベイルートはセルビスで約4時間ほどかかっただろうか。
国境ではレバノン滞在が48時間以内なら無料でビザが取得できる。
係員にそう言われたけれど、私たちは3日間の滞在なのでUS$18で2週間有効のビザを発行してもらう。
ダマスカス〜ベイルート間も3時間程で行き来ができるし(国境での時間はその時々によりけりです)、48時間以内ならビザ無料。レバノンはごはんも美味しいし、美味しいビールもあって、ベカー高原にはワイナリーもある。
この近辺を旅行する者にとっては嬉しい国だ。
危険情報さえ出ていなければ日本からももっと来る人が増えるだろうに、それが残念でならない。