■ユーフラテスの流れ






ずーっとずーっと見に行きたかった、ユーフラテス。

古くは子供の頃に学校で習った四大文明の1つ、チグリスとユーフラテスの流域に発生したメソポタミア文明。
そしてその昔、ZABADAKの楽曲「チグリスとユーフラテスの岸辺」を聴いた時から。
いつかこの河を見に行きたいと思っていた。

今回旅の予定を計画している時に、ダマスカスにいるはいじさんがいくつか提案してくれた案の中にアレッポから行くカラート・ナジェムという遺跡があった。
ここがユーフラテス河沿いに建っているのだという。

行きたい!

でもアレッポから結構遠いって言うし。
はいじさんは先日行ってきたって言うし。
アレッポ市内を見てまわる時間がなくなっちゃうかなー・・・。
でもユーフラテス河をこの目で見たい!
そこに遺跡があるなら遺跡好きとしてはますます行ってみたい!

結局、アレッポ近郊にあるカラート・サマーンという有名なシメオン教会跡の遺跡と組み合わせてツアーをアレンジでして向かうことにした。
カラート・サマーンとカラート・ナジェムはアレッポからは逆方向だ。
ツアーのアレンジ方法とアレッポからの位置関係はこちらをご覧ください

そうして訪れたユーフラテス河は、満々と水をたたえたゆったりとした碧い流れだった。
ついに来ることができた。
悠久のユーフラテス。

河畔に建つカラート・ナジェムは、観光客が来たらその都度扉の鍵を管理人が開けてくれるという知る人ぞ知る遺跡だ。
けして小さいという訳ではないのに訪れる人は少ない。
この時も1組の家族が遺跡の前でユーフラテス川を見ながらピクニックをしていただけだ。

のんびりと、ゆったりと。
悠久の時と共に流れるユーフラテスが、いまも、ここにある。