2度目のエジプト。 2度目のカイロ。 5年ぶりだけれど基本的な所は変わっていなくて、「あぁエジプトだなぁ」と懐かしく思いつつも5年も経てば変化も当然ある訳です。 まずはやっぱり、メータータクシーが多くなっていたこと。 前に来た時は「まず交渉!」という頭があってどのタクシーを止めるか、というよりもアタリのタクシーが止まってくれるかどうかが問題だったけれど、今回は大通りで少し探せば白い車体のメータータクシーが見つかるという状況だった。 それでもやっぱり乗る時には「メーターが壊れていないか」「きちんと動いているか」の確認は必要だけどね。 しかもメータータクシーは、馬が走っているデジタル表示が着いているなんて楽しいおまけ付き。 そして、女性専用車両。 こちらも以前からあったみたいだけれど、今回は特に在住の子と一緒に乗ることが多かったので大いに利用させていただきました。 たいてい1両か2両が繋がって女性専用車両になっていて、ホームにある専用車両が止まる位置表示の周辺には女性ばかりが集まっているのですぐにそれと分かります。 時間帯によっては専用車両の方が混んでいることもあったけれど、通勤通学や帰宅ラッシュの時間帯に痴漢やスリの心配少なく乗れる車両があるのはやはり安心です。 しかし、こちらの女性たちは強い。 というか主張が激しい。 専用車両に子供や物売り以外の男性が乗ってこようものならば、その男性が降りるまで相手に向かって激しい口撃が止むことがないのだ。 ある時、混雑している車両の端で激しく責め立てる女性の声が上がった。 駅を1つ過ぎ、2つ過ぎても口撃はやまない。 こんなに激しく責め立てられてるのに乗り続けている方もすごいよなぁ。 物売りの兄ちゃんも一瞬躊躇してさっさと違う車両に移って行ったくらいだ。 混雑していてその場所は見えないからどんな人だか分からないけど頑張るねー。 などと友人達と話しながら目的地に到着したので降りると、なんと口撃の標的だった男性達(そう、2人乗ってたのだ)も降りてきた。 しかも女性も一緒の家族連れ。 家族で乗ってたから降りなかったのか。 途中で『あんた何がしたいのよ!』とか言ってるよと在住の旅友が教えてくれたけれど、家族連れで乗ってても男というだけでここまで言われるのはちょいとキツすぎやしないかい? エジプト女性激しいわ。 あそこまで言われ続けたら、男性だけ隣の車両に移るとか、家族そろって隣の車両に移るとかなんとかすればいいのに頑張っちゃうんだもんなぁ(苦笑)。 今回はよくメトロを利用していたのでメトロにまつわる話はいくつもある。 男性の場合、女性専用車両にまぎれてしまうのは日本以上に気を付けなければいけないのだけれど、男女共通して気を付けたいのが混んでいる時の乗り降りだ。 整列乗車なんて考えはこちらでは通用しない。 ホームに到着して扉が開くと、降りる人も乗る人も一斉に扉に群がるから大変だ。 しかも乗り降りしている途中でも有無を言わせずに扉が閉まってしまう。 気合を入れて行かないと、乗れなかったり降りられなかったりは日常茶飯事の様子。 降りようとしていたのに乗りこんでくる波に戻されて『あたしはここで降りるのよ!』と声を上げている人も実際に見かけた。 カイロではこういう状態が当たり前で数日を過ごしていたものだから、帰国して翌日の通勤電車に乗った時に妙に日本の通勤電車が優しく感じてしまったものだ。 東京都内の通勤電車は混雑がすごいとはいうものの、エジプトに比べたら順番守る人は多いし随分優しいじゃない(笑)。 そんなカイロのメトロには最近駅名が変わった場所がある。 歴代大統領の名前が駅名に使われていたりもするカイロのメトロ。 「サダト」駅とか「ナセル」駅とかある訳です。 もちろん「ムバラク」駅も。 ところが2011年2月に革命があった後、この「ムバラク」駅の名前が変わりました。 新しい駅名は「Al shohadaa」。 しかし2012年10月に私が行った時には変更の表示が追いついていない所もあるようで、特に地下鉄車内の路線表示はムバラク駅の所が黒く塗りつぶされているというものを度々目にしたのです。 こういうのを見ると本当に革命があったんだと実感するね。 とはいえ、数万人が集まっていたタハリールも今では見た目に何事もなく、普通に旅をしている分には大きな影響は見られません。 滞在中に旅友から「今日はタハリールでデモがあるみたいだから、あっちには行かない方がいいね」という情報があったりもしたけれど。 あぁ、そういえばその日は金曜日だったね。 イスラム圏では金曜日が安息日。 キリスト教の日曜礼拝のようにイスラム今日では金曜日にはモスクにあつまってお祈りをする人達が多く、そこで集まった人達の流れが大きなうねりとなっていくことが多いのです。 どこの国のどんな人でも世界を自由に旅をすることが出来るくらい全体が平和でありますように。 ただの旅好きの1人として、そう願わずにはいられない。 last update / 2012.12.23 |
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