死者の日再び

メキシコ
2004年10月30日(土)〜11月7日(日)

last up date/2005.06.18

このページの壁紙とラインは、メキシコで買ってきたタイルの模様を元に、けいさんが素材化したものです。


出発前
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
AA航空券(成田→メキシコシティ→オアハカ→メキシコシティ→成田) 157,000
オアハカ宿泊/ツイン3泊分 21,000
 夏頃けいさんが「メキシコの死者の日に行ってみようと思うの」と、昨年死者の日に行ってきた私にどんな様子だったか聞いてきた。私はその時、秋はモロッコに行きたいと考えていたのだけど、同行予定者の都合が悪くなり、8月末になって急遽予定変更。私のモロッコってこんなんばっかりだな・・・。モロッコにいける日はいつ? 1人で行ってもいいんだけど、前々から「行こうね」と話している友人がいるからにはできれば一緒に行きたい。ということで、昨年の旅で死者の日が大のお気に入りになった私はモロッコの予定を変更して、けいさんとご一緒する方向で動き出した。
 なにしろ一緒に行こうという話になったのが8月も終わろうかという頃だ。死者の日のオアハカにはメキシコ国内のみならず、世界中から観光客がやってくる。オアハカで毎年7月に開催されるゲラゲッツァの祭りには及ばないものの、死者の日目当ての観光客も多いだろう。手配に出遅れてしまった感のある私達は無事に航空券と宿泊確保ができるだろうか。
 まず航空券。行けなければ何も始まらない。
 てっとりばやく会社の近くにあったHISで状況を聞くと、同日着が可能な便は、成田→ダラス→メキシコシティ→オアハカのAA。そして今まで知らなかった、CO利用の成田→ヒューストン→オアハカ。アメリカからいきなりオアハカに行けちゃう便があるの? ならそれがいい! と言ってみるもさすが死者の日、既にキャンセル待ちも入らない状況だった。とりあえずメキシコシティ経由のAAを2名分仮押さえして、翌日なじみの旅行会社にも問い合わせてみることにした。
 果たして、やはりCO便はキャンセル待ちも入らない状況だったらしい。だけどそこはなじみの旅行社。いつも担当してくれる人が
「とりあえずAAを押さえて、ダメモトでCOの希望を出しつづけてみましょう」と言ってくれたのだ。ここの旅行会社の何がいいって、内金も支払わずに発券期限ギリギリまで最終決定を待ってもらえることだ。HIS等の旅行会社で格安航空券を手配すると、予約金を支払ったりキャンセルが面倒だったりするんだろうけど、ここなら発券していなければ予約の変更を何度もお願いできるし、ギリギリでキャンセルも出来る(したことないけど)。支払いは全て発券後。それに今回は他社比較で航空券代をあわせてくれちゃったりもした。HISと同じ金額でここまで自由度が高いなら当然こっちにお願いするに決まってるでしょ。HISにはごめんなさいをして、なじみの旅行社に2人分の航空券をお願いした。
 しばらく膠着状態だったようだけど、ある日先にウェイティングリストに名前を入れていたけいさんのCOが確保できた。小田蘭の方も本当に発券期限直前まで待ってもらったのだけど、どうにもこうにもこれ以上はまったく動かないってことで、まさに出発1週間くらい前に小田蘭分のCOのウィティングを取りやめた。けいさん分のCOと小田蘭分のAAをそれぞれ発券してもらい、航空券とメキシコの入国書類(エントリーカードとか税関申告書とか)と請求書が届いたのは出発5日前くらいだったと思う。
 今回もこの旅行会社にはお世話になったわー。前にもアメリカ&カナダへ行く時に「ああでもない」「こうでもない」と利用便をあちこち変更した挙句、当初はUAメインで動くプランだったものをACに統一したこともあったもんね。旅人としては、こういうなじみの旅行会社(&担当者)がいるのはとても嬉しいことなのです。というか、予約する前にもっとしっかりプランを練れよ、って感じだけどね(汗)。




2004年10月30日(土)
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
ダラスの空港/
  ソフトクリーム
US$3.80 402
メキシコシティの空港/
    サンドイッチ
30.00 290
オアハカの空港/
  乗合いタクシー1人分
27.00 261
 そんな訳で、本当は出発から一緒に行けたら良かったんだけど、手配をしたのが少し遅かった&オアハカは死者の日のお祭りで混んでいるという状況ではちょっと難しく、手配できた航空券は小田蘭がアメリカン(AA)、同行のけいさんがコンチネンタル(CO)だった。
 だけどそこは旅仲間。オアハカの到着時間が2時間程の差だったので、特に大きな不安もなく「じゃあ、現地合流で」と話が進んでしまうのがいいトコロ。
 それにしても、去年もそうだったけど成田からアメリカ方面に向かう時には離陸後2時間くらい経った頃に結構揺れる揺れる。今回も
「うーわーっ」と思いながらこの間の時間をやり過ごすと、その他はおおむね順調な飛行だった。
 初めて降りるダラスの空港。9.11以降セキュリティが強化されたアメリカ各地の空港では、単なる乗り継ぎだけでも入国審査がある。という事は当然ながら出国の手続もある訳で、手間がかかることこのうえない。更にここ最近は入国の際に指紋と顔写真まで取られてしまうのだから、いくらセキュリティ上のことだとはいえ、あまりいい気はしないものだ。
 そして、ここで気をつけたいのが入国書類の記入方法。アメリカに入国したことのある人ならその書類がどんなものかはご存知かと思うけれども、アメリカ入国の場合、ビザなしの人は緑色の出入国カード、ビザありの人は白い出入国カードにそれぞれ記入することになる。日本人は90日以内の観光ならビザは不要で、トランジットの場合もビザなし用の緑色の出入国カードが配られる。で、そこには滞在先を明記する部分があるのだけど、トランジットの人はここに全く何も記入しないことが殆どのようなのだ。だけれども、ここにはトランジットであることと、トランジットしてどこに向かうのかを記入しなければいけない。今回の場合、
「TRANSIT FOR MEXICO CITY」と書いておけば、入国カウンターで並んでいる時に記載内容をチェックしてくれる人に指摘を受けなくてすむ。
 さて、飛行機についてはこれくらいにして、いよいよメキシコに入国だ。
 入国審査を受けて、相変わらずの税関を抜け、国内線ターミナルへ移動してオアハカ行きの飛行機に乗る。2-3列の小型飛行機の通路を挟んで向こうの3列席にいるのは、なんだか日本人の男性のように見えた。一人なら飛行機を降りた所で声をかけて行き先が一緒なら市内までご一緒したい所なんだけど、今回はここの空港でけいさんと合流する予定なのだ。お互いなんとなく
「日本人・・・だよね・・・?」と思っている雰囲気を漂わせながら、彼は空港の外へ、私はベンチに座ってけいさんを待つ。
 メキシコの通貨に両替をしたいと思ったのだけど、土曜日の夜7時過ぎでは窓口も閉まっていた。こんなことなら乗り継ぎ時間に余裕のあったメキシコシティで両替しておけばよかったよ。シティの空港よりオアハカの方がレートがいいかと思ったんだけど、時間のことを失念していた・・・。私は今までのメキシコ旅行で残ったペソを持っているけど、これではけいさんが両替できなくて苦しいだろう。幸い私の手持ちで市内までの交通と明日の朝食くらいまで賄える分はあるし、チケットブースでは米ドルも使えるようだから、とりあえずは大丈夫そうだけど。
 う〜ん、それにしてもオアハカの空港は思ったよりも小さい。けいさんはヒューストンから直接オアハカ入りするのだけど、ざっと見た限り入国審査をするようなカウンターなんて見当たらない。どうするんだろうと思っていると、ヒューストンから到着した飛行機から出てきた人達は、建物に入ってバゲッジクレイムに来るまでの間の空間・・・というか通路の出口付近に作られた即席のカウンターで入国の手続きをしているようだった。さすが地方空港は臨機応変(笑)。
 無事に再開を果たした私たちはチケットブースで宿泊ホテル名を告げ、乗り合いタクシーにて市内へ向かう。
 ちなみに、けいさんが乗ってきた飛行機というのは1-2列の座席の超小型飛行機だったという。機内に入ってくる殆どの人が
『うわ、小さっ』と声を上げていたというのだから、それは相当小さいだろう。すぐに座席の予約がいっぱいになってしまう訳だ。
 でも! この飛行機が満席でどうにもならなかった為に私はメキシコシティ経由でオアハカ入りしたというのに、けいさんが乗りこんでみれば2〜3席は空きがあっただなんて、なんてこったい。発券リミットぎりぎりまで待ったのに〜〜〜〜〜!

 そうそう。ここで一つ数年前からやってみたいと思っていたことが叶いました。
 それは、旅先でサマータイムの切り替わりを経験する!ということ。
 サマータイムの始まりと終わりは毎年変わるので、去年はギリギリその境目がハズれた旅行日程だったのだ。それが今回はピッタリ、メキシコ到着日の本日が切り替わりの当日だ。わくわくだ!
 10月30日が終わって10月31日になった午前0時に、時計の針を1時間遅らせる。あ〜ら不思議、10月30日が1時間増えました〜(笑)。ということで、自分の腕時計の針を動かしましょう。うむうむ。満足!

 余談だけど、アメリカンアエロメヒコの機体カラーってなんとなく似ていると思う。2種の機体写真が出てきたら後日掲載しますのでお待ちを〜・・・。




2004年10月31日(日)
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
ホテル/枕チップ1人分 10.00 97
朝食/2人分(チップ込み) 65.00 629
ツアー代/
  死者の日ナイトツアー
300.00 2,904
ツアー代/トゥーラ+ティアンギス+ミトラ 180.00 1,742
入場料/トゥーレ 3.00 29
入場料/ミトラ 30.00 290
トルコルーラの市場/
      トウモロコシ
5.00 48
トルコルーラの市場/
      鶏焼き
20.00 194
屋台/バーガー 15.00 145
墓地への道/コロナビール 4.00 39
墓地への道/タコス 8.00 77
 本日まず第一にすることは、とにかく両替! 小田蘭はともかく、けいさんがメキシコ通貨を1ペソも持っていないのだ。
 朝食を求めに外へ出かけ、ソカロへ向かう途中に見かけた銀行のATMでキャッシング。クレジットカードで現地通貨を手にできてしまうのだから、世の中便利になったもんだ。両替屋でパスポートを見せて現金やT/Cを両替しなくてもいいんだもんね。シティバンクユーザーじゃなくてもATMでお金を受け取れるんだもんね。
 私もいくらかを引き出して、ソカロに面したカフェで朝食を取る。この時、朝の7時頃だったのだけど、ソカロで人が朝食を食べていたお店は1軒だけだった。他のカフェやレストランはまだ開店準備中。仕方がないのでしばらく散歩をして、8時前にソカロへ戻ってやっと準備が整いだしたカフェに座ることができて朝食だ。
 今日の夜は死者の日のナイトツアーがあるので、朝のうちにどこかの旅行会社でその申し込みをし、昼間はトゥーラと近郊の村で催されるティアンギス(青空市場)に行きたいと思っていた。いくつかの旅行会社を覗いてみるけど、ナイトツアーの内容と金額はどこも似たり寄ったり。20:00か21:00頃出発して墓地を2つ程回り、お土産やお供え用にいくつかのお土産がついて金額は300ペソが相場だった。昨年私が参加したツアーが250ペソだったことを思うと、なんとも高くなった感じがする。メキシコのインフレもあるんだろうけど、旅行者の間に「死者の日」が知れ渡ってきているというのもあるんじゃないかなぁ。
 結局ソカロに面したホテルの1Fに入っている旅行会社でナイトツアーを予約し、そこで見つけたトゥーラとティアンギスとミトラを半日で回るツアーにも申し込んだ。ティアンギスというのは所謂青空市場で、近隣の村では曜日によって開催される場所が違うのだ。この日はいきたかったトルコルーラだったのが嬉しい。なんでトルコルーラに行きたかったかって? 以前「極彩色メキシコ紀行」(著:小野一郎)という本の中に紹介されていたのを読んで是非ここの教会を見てみたいと思っていたのだ。メキシコ土着の教会建築が魔術的ですごいらしい。
 一旦ホテルに戻り、支度を整えて(と言ってもハミガキした程度だけど)集合時間に旅行会社が入っているホテルのロビーに集まると、どこかで見た日本人・・・・・・あっ、昨日メキシコシティ→オアハカ間の飛行機が同じ便だった兄ちゃんだ。お互いなんとなく顔を覚えていたので、どちらからともなく
「あ、昨日の・・・」と声をかけあう。偶然にも同じツアーに参加するとのことだったので、バスに乗っている間も見学している間もなんとなく一緒に行動することになった。いやいや、関西系の楽しい兄ちゃんでありました。
 トゥーラ→トルコルーラのティアンギス→ミトラ、というルートで回るこのツアー。大型でしっかり空調もきいたバスで移動できるのがこういうツアーのいい所でもあり、最後にお土産屋に寄られてしまうのが悪い所でもある。今回もしっかり帰り道の途中でお土産屋に寄られたよ。個人的には去年の、舌を噛みそうなガタガタ道をシートが破れているローカルバスの座席に捕まりながら走るなんてのが好きだけどね。
 ツアー中のことは「写真館」でご覧あれ。
 お土産屋に寄ってソカロの集合場所まで戻ってきた頃にはもうすっかり夕方になっていた。兄ちゃんはなんと明日の朝にはメキシコシティへ飛んでそのままダラスへ、そしてダラスで友人宅に1泊してから日本帰国という、オアハカ2泊(実質行動時間1日)の超短期間強行スケジュールらしい。よく来たなー。
 ツアー中にもいろいろ話をしていて、兄ちゃんとはナイトツアーもご一緒することになったのだけど、ひとまずここで一回解散。なんだか疲れた(時差ボケか?)私たちはホテルに戻って一眠り。ナイトツアーの時間に合わせて起きだして、またもや同じ集合場所に向かうのでありました。
 ただ残念なことが1つ。2人してそれぞれベッドにごろりんと横になっていた7時頃、なんだか外からかすかにパレードの音が〜〜・・・・・・パタン・・・。きっと追いつけない・・・ムリ・・・・・・。起きて外に行ってみたいと思う気持ちはあったのだけど、これから出かけるナイトツアーの終了時間は0時を回る。そのための充電をしなければ・・・。と、私はそのまま寝続けた。けいさんは頑張って起きてパレードを追いかけていったらしい。でもパレードの尻尾しかみれなかったというのは悲しい話だ。明日に期待をかけよう! と言いながらナイトツアーの集合場所へ向かう2人であった。
 集合場所で先程の兄ちゃんとも合流し、参加者は墓地に供える為の花を貰い、このツアー参加者の印ともなる薄いアルミのガイコツ型抜き(色付き)を貰い、テキーラを入れる為の小さな使い捨てのカップも貰う。そうしてバスに乗り込んで、まずは1つ目の墓地へと出発だ。
 墓地巡りは「写真館」のこちらから。
 今回のツアーでは2箇所の墓地を回った。これは去年参加したツアーでも行った所だ。小さな墓地と、その何倍もある大きな墓地。雰囲気的には小さな墓地の方がいい。去年より若干早い時間に到着したので、それぞれ飾り付けの最中のお墓も多かった。去年とても印象に残ってた飾りつけのお墓や、その周りに集まっていた人達を同じように見かけてちょっと嬉しくなったりもした。
 この小さな墓地から大きな墓地へは歩いていく。去年も通った道を同じように進み、同じように両脇に夜店が並びだし、大きな墓地に近づくにつれて周辺のお祭り騒ぎがどんどん大きくなっていく。
 ツアーの最後はバスを降りた場所まで自力で戻ってきて、全員揃ったらバスに乗ってソカロへ戻って終了だ。
 去年のツアーは参加者のホテルまで送迎してくれたし、墓地も3箇所回ったし、ガイドが説明もしてくれた。内容的には去年の方が良かったなー、と思ってしまうのだけど、これは参加したツアー会社にもよるだろうし、去年初めて死者の日を経験したというシチュエーションも影響しているのだろうと思う。1年経ってツアー料金が値上がりしているのは仕方がないとしてもね(いくつか見て回ったけど金額はどこも同じだった)。
 ソカロに戻ってきた時には真夜中0時。すぐにホテルに帰ったのだけど、ホテルの入口の扉が閉まって鍵まで掛かっていて締め出し状態だったのには驚いた。
「は、入れない?!」と扉をガチャガチャしていたら中の人が気づいてくれて、開けてくれたから助かったけど。ホテルで紹介しているツアーに参加した訳ではなかったから、宿泊客が部屋に戻ってなくても時間になったら扉を閉められてしまったのか。夜中になるとホテルの入口まで施錠されてしまうというのは、なんだかメキシコという国の治安情勢の一端を垣間見たような気がするな。
 




2004年11月1日(月)
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
朝食/1人分(チップ込み) 40.00 387
日本までエアメイル1通 12.00 116
モンテ・アルバン往復バス 24.00 232
入場料/モンテ・アルバン 38.00 368
メスカル小瓶3つ 50.00 484
昼食/1人分(チップ込み) 40.00 387
サボテンオブジェ入りグラス 30.00 290
夕食/2人分(チップ込み) 50.00 484
夜食/2人分(チップ込み) 25.00 242
 昨日の夜が遅かったので、今日は少しのんびりしてからモンテ・アルバンへ向かうことにしよう。
 私は去年も同じように専用のバス乗り場から遺跡へ向かっているので、勝手知ったる・・・という感じで通りを歩いていく。リベラ・デル・アンヘルというモンテ・アルバン行きのバスが発着するホテルでチケットを買い、バスの出発まで待っていると日本人の兄ちゃんが一人やはりチケットを買っているのを見かけた。どうしてこう、海外にいるとたとえ個人旅行であっても日本人っていうのは分かってしまうのだろう。
 何時のバスかと聞かれたので、
「私たちは10時のバスです」と答えるのだけどなんだか話がかみ合わない。
「遅れてるんですか?」
「んー、若干遅れてるみたいですけど、まだ10時だからそろそろ来ると思いますよ」
「えっ?! 今11時じゃないですか? ・・・・・・あれ? 今って何時ですか?」
 あぁ、納得。兄ちゃん時間間違ってるよ。
「今10時ですよ。えっと、メキシコは10/30でサマータイムが終わったから、今はこの間までからすると1時間遅れの10時なんですよ」
「あ! そうなんですか? 知らなかった。ありがとうございます」
 やっぱり・・・。ってか、でも兄ちゃん昨日1日何もなかったのかな。まぁずっとオアハカに居たままだったなら大丈夫だろうけど、バスや飛行機の時間もきちんと調整されてるからサマータイム時間のままだったらどこかで気づきそうなもんだけどなぁ。
 遺跡行きのバスが到着する前にふらふらと建物の外へでてみる。すると建物の出口の所でお土産売りがお店をだしていた。普通のお土産売り場もあるんだけど、今回はそれ以外に台を作ってお酒を並べていたのだ。並べられていたのは、メキシコのお酒メルカル。芋虫が入ったものがキワモノで有名だったりもするけど、メスカルとは竜舌蘭から作る蒸留酒のことだ。テキーラはメスカルの中でもテキーラ町原産のアガベ・アスール・テキラーナという品種を使ったもののことを言うのです。
 で、そのメルカルにいろんな味をつけたものを売っていたの。ココナツ味のメスカルとか、りんご味とか、みかん味とか。小さな小瓶もあったので、これはお土産にいいかも、と出発前にけいさんが小瓶を購入。小田蘭も遺跡見学から戻ってきた時にいくつか購入。数を買ってちょっとおまけしてもらっちゃった。
 モンテ・アルバンは私自身去年も来ていたからやっぱり死者の日同様大きな感動ってのはあまりなかったけど、去年と違ってめちゃくちゃ天気が良くて嬉しかった。やっぱり晴れていると気持ちいいよ。あちこち回って登って足を踏み入れられる所は入って、遺跡併設の小さな博物館にももちろん寄って時間ギリギリ。この遺跡往復のバスは時間が決まっているのだった。往路の2時間後のバスが復路としてセット販売。片道づつ買うとかすればもっと長くいれるみたいなんだけど、やっぱもったいないので通常の往復セットのバス料金で。モンテ・アルバンの写真はこちらから。
 戻ってきたら市場めぐりをして、ラ・ソレダー教会に入る。今日もパイプオルガンの練習中のようだった。しばし音色に耳を傾けてから向かいのサン・ホセ教会へ。tito'sで軽く食べた後、明日空港へ向かう足を確保しに某ガイドブックに記載があった空港タクシーオフィスへ予約をしに行ってみよう、と出向いたけれども閉まってるじゃんよ。隣のお店が空いていたから最初そっちに行ったら
『隣よ』と言われちゃった。入口に掛かっている札に「9:00-14:00、17:00-20:00」と書かれていたから、サントドミンゴ教会に行った後17時過ぎにも来てみたのにまだ閉まってる。周辺を一回りしてきてもまだ閉まってる。一旦ホテルに戻って、夕食に出た時に来てみるけどやっぱり閉まってる。ラテンの国ではこれくらいでメゲてはいけない(笑)。
 気を取り直してごはんを食べて、ホテルに戻ろうと歩いていると途中で音楽が聞こえてきた。パレードだっ♪ 追いついて一緒になって練り歩こう。死者の日はこれも楽しみなんだもんね。仮装パレード楽しい!




2004年11月2日(火)
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
朝食/1人分(チップ込み) 42.00 407
タクシー代/
 オアハカ・ホテル→空港
90.00 871
タクシー代/
 シティ・ホテル→空港
142.00 1,375
屋台/タコス1つ 7.00 68
入場料/テンプロ・マヨール 38.00 368
夕食/2人分(チップ込み) 71.00 687
 朝ごはんはお気に入りのtito'sにて。
 9時過ぎに昨日の空港タクシーのオフィスに再度行ってみたんだけど、やっぱり開いてないんだよね〜。札がかかってるのに時間になっても開かないってのはどういうことさ。まぁラテンアメリカだから少々のことでは・・・。って、開いてないならもう普通のタクシーでいいや、とチェックアウトしてホテルを出たら上手い具合にタクシーがいたのでさっそく交渉。ソカロまで行ってタクシー捕まえようと思っていたからラッキーだったね。一応乗る前に空港までいくらか確認して、っと。
 オアハカさようなら〜。
 やっぱりいい街だよなぁ、オアハカって。

 メキシコシティに到着して、今日の宿までは空港タクシーで向かいましょ。やっぱどこの国でも空港からタクシーに乗るなら建物内にある空港タクシーのブースが安心だ。
 メキシコシティの空港タクシーはチケット制&ゾーン制。私達が今回目指すのはZone4(142ペソ)だ。インターネットで予約してある宿の名前と住所と地図をドライバーに渡して、約30分ほどで到着した。シティでお世話になるのは日本人宿のサンフェルナンド館。うわー、ガッチリ鉄格子。赤い提燈が下がってる(笑)。鉄格子の間から手を入れてベルを押すと、中から鍵を開けてくれるのだ。この時はオーナーが出かけていたらしく中にいた宿泊者が開けてくれたのだけど、勝手知ったる何とやら・・・部屋割りが書いてあるホワイトボードを確認して部屋に案内してくれちゃったよ(笑)。お掃除終わった所でドアが開きっぱなしだったのだ。鍵はオーナーの部屋にあるらしく、
「いまオーナーがいなくて鍵ないけど、部屋は開いてるからどうぞ」って言われて荷物を置いてドアだけ閉めて降りていく。1階の吹き抜けの居間みたいな所でそこにいた旅行者と談笑しつつオーナーを待って、鍵を受け取ったらドアに鍵かけてから外へ出かけようと思ったのだ。
 でもね、しばらく待ってもオーナーは戻ってこない。朝ごはんを食べたきりなのでお腹も空いた。このまま待っていてもいつ戻るのかも分からない。ということで、鍵が閉まらなくても周りの旅行者に声をかけて出かけることにした。ドミトリーもある日本人宿だし、旅行バッグの鍵をかけておけば大丈夫でしょ、ね。
 サンフェルナンド館はなかなか便利な場所に位置している。地下鉄イダルゴ駅は歩いて2〜3分だし、20分も歩けばソカロに出られる。それなら暗くなる前にまずソカロに行ってみよう。オアハカ程に飾りつけはされていないけれども、まだ死者の日のうちなので歩いている途中でオフレンダを見つけて立ち寄ってみたりした。ソカロへ向かう人並みの中には両親に連れられた仮装している子供も数人いた(親は普通の格好なトコロがオアハカ程「死者の日」を大々的にやっていない感じなのかな)。
 そしてソカロ!
 メキシコに来る度にソカロへは来ているけれど、ここまで人で埋め尽くされたソカロは久しぶりだ。車輌規制が入っているようでソカロを囲む道路まで人があふれ、一角にはステージが作られてその周りが囲われている。テンプロ・マヨールに向かうと、カテドラルの脇からテンプロ・マヨールの入口までの辺りには食べ物屋台が出ていて更なる大混雑。あちこちで古代アステカの格好をした人達が見た目アヤシイ儀式らしきものをやっていたり、地面にもオフレンダが飾られている。けいさんと2人でその大混雑を縫ってテンプロ・マヨールの入口を目指し、やっと中に入ると人も少なくゆったり感があって、なんだか少しほっとした。
 ふーっ。でもきっと9月16日のメキシコ独立記念日なんてこんなもんじゃないんだろうな。こんなのメじゃないくらいもっともっと人でぎゅうぎゅうになっているんじゃないかと容易に想像できてしまって、その日に来てみたいと思っていたけど実際来たらとんでもないんじゃなかろうか・・・。
 テンプロ・マヨールから出てきたらそこらにある屋台でタコスを食べてひとまずソカロを退散。帰る途中にメキシコ版ファミレス「サンボルンス」を見つけたので早めの夕食を食べ、完全に陽が落ちる前に宿へ戻ろうと歩いていると・・・・・・。
 宿に近い大通り沿いの歩道を歩いている時に、けいさんが突然
「うわぁ!」と言って何かから避けるようにこっちに寄ってきた。「なになに?」「すれ違いざまにいきなりマッチすられた〜」って、ええええぇ〜〜〜〜? 危ないよ、それ! 燃えちゃうよ!
 幸い大事には至らなかったんだけど、これってケチャップ泥棒(レストランでケチャップをわざと服にかけて、大変申し訳ないと謝って服を拭いたりしながら、その人や同行者がそっちに気をとられている間に上着のポケットやバッグからお財布を取る)なんかと同じ手口? でもマッチって! 火を使うなんて危ないよ〜。今まで何度かメキシコ来てるけどこんなことはなかったし、マッチなんて聞いたこともなかったけど、やっぱ危ないのかも? メキシコシティ。確かにメキシコ人でも「シティは危ないくて怖いから行かない」という話は度々耳にしていたけどね。シティ到着初日にこれか。気を引き締めねば。




2004年11月3日(水)
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
宿泊代/ツイン1泊
  (バス・シャワー付)
US$
30.00
3,176
メトロ乗車賃1回分 2.00 19
バス代/メキシコシティ→テオティワカン 25.00 242
入場料/テオティワカン 38.00 368
昼食/1人分 27.00 261
市場/タイル1枚 5.00 48
市場/マドラー 5.00 48
市場/ピック 3.50 34
夕食/2人分(チップ込み) 80.00 774
ウォルマート/コンソメトマト味 8.25 80
ウォルマート/レジ手伝いチップ(買物おつり) 0.85 8
 テオティワカンに行こう! と意気揚々と宿を出る。地下鉄HIIDALGO駅からメトロ3号線に乗って、La RAZA駅でメトロ5号線に乗り換えてAUTOBUSES DEL NORTE駅まで。北バスターミナルからAutobus San Juan Teotihuacan社のバスに乗ってテオティワカンに向かう。
 行きの地下鉄で物売りが入ってきて車内で声を張り上げて行商しているのはまぁ有りだろう。でもまさかバスでも走っている途中で、乗り込んできた人がギターの弾き語りをしてお金もらっていくとは思わなかったよ。やるなぁ、ラテンアメリカン。
 バスは結構本数走っているみたいだから特に時間を気にせずに出かけても大丈夫だと思うのだけど、やっぱり遺跡見学は日中の日差しを避けて午前中に見終わる感じで動くのがいいんじゃないかと。何といってもここは標高2000mを超える高地なのだ。高い分太陽にも近く、暑くなくても太陽光線は強い。
 遺跡に向かうバスだから観光客も多いんだけど、その周辺の地元民も利用しているようなバスに揺られること約1時間。テオティワカンの入口前で降りますよー。近くなると大きなピラミッドが見えてくるからすぐ分かる。そんでもって、
『テオティワカンに行きたい』と乗るときに伝えていたからバス運転手も『ここだ』と案内してくれるし、他の観光客と一緒に降りたらチケットを買って中に進むのだ。
 ケツァルコアトルの神殿近くの出入り口から入って、修復中のケツァルコアトルの神殿を外側から眺め、死者の道をまっすぐ進み、太陽の神殿に登り、月の神殿へ・・・・・・。遺跡の様子は写真館を見てください。あぅ、月の神殿途中までしか登れなくなってる! いつのまに。なんで〜? しかたないので登れる所まで登り、途中からでも死者の道を眺めてみる。まっすぐ伸びる道が見えるけどさ、なんかやっぱり・・・上まで登って周り全部が見渡せた上で死者の道もまっすぐ見たいんだよね。
 さて、一通り回ったし、帰りのバスはどこから出るのかな〜? とりあえずガイドブックに書いてある場所で待ってみる。さっき月の神殿に途中まで登った時に先に座っていたカップルがいて、彼らもバスを待っているようだった。しばらく待って乗り込んだバスは、行きよりローカル色が強い。観光客はここでバスを待っていた4人のみ。車内のBGMはなつかしの80年代、マドンナやシンディ・ローパーだ。こういうトコがますますローカルだわ〜(笑)。
 地下鉄を乗り継いでイダルゴ駅の1つ先の駅で降りる。シウダデラ市場でお土産をゲットするのだ。でもその前に14時も回ったし、適当な所でご・は・ん♪ 本日のテーマは「コミーダ・コリーダを食べよう!」だ。コミーダコリーダとはメキシコのお昼の定食のこと。詳しくはごはんのページでどうぞ。
 シウダデラ市場はお土産を買うにはいい所だと思うですよ。いくつかこういう市場に来ているけど、やっぱここが一番お土産が揃うもんね。お値段もお手頃だし、種類もあるし、場所によって値切ったりしながら(値切れない店もある)。物色している間に雨が降り出して、止んだ所を見計らって歩いてホテルへ。地下鉄1駅くらい普通に歩くよね。・・・・・・ね?
 ホテルに戻って荷物を置いて、雨も止んだし今度はウォルマートだ! シウダデラ市場は民芸品や小物は沢山のお店が扱っているけど、お土産で持ち帰れるお菓子類はないからね。ウォルマートはアメリカ資本の巨大スーパーなので、ここでお土産用のお菓子を買うのだ。歩いていくから暗くならないうちに行って帰ってこなくっちゃ。そういえばけいさんはビールもお土産にしたいって言ってたよね。コンビニには欲しい銘柄がなかったから、ウォルマートに賭けてみようと歩いていると、明るい雰囲気の小奇麗な酒屋(兼コンビニ)っぽいものを発見。通りすがりに寄ってみると欲しかった銘柄「ネグラモデロ」があるじゃない。念のためにと1つ購入・・・・・・なんだけど、けいさんがレジで支払いしようとして何かお店の人に言われてるよ。なんだろう? 私はウロウロ店内を物色していたんだけど、気づいて側に行ってみる。何を言われていたかは分からないけど、私が脇から
『1つちょうだい』と言うとそのまま売ってくれたんだよね。なんだなんだ? けいさん未成年にでも見られた?(笑)
 どんどん歩いていくと、ちょうどウォルマートの裏手の辺りを歩くことになる。巨大スーパーの裏手とかって、搬入搬出の時以外は人があんまりいなくてちょっと怖いよね。スーパーとか大型デパートってヤツは窓がなくてさ、そんな大きな窓のない建物がどどんと立っていて、搬入搬出口では数人の作業員がもくもくと立ち働いているの。脇の道は割りと大きいんだけど車通りが多い訳でもなく、夕方で陽は傾きはじめ、そんな雰囲気にドキドキしながら自然と早足になっていく2人なのだった。これで角を曲がるとウォルマートの入口が見えて結構な賑わいだったりするんだから、アメリカタイプの大型スーパーの立地って不思議。車で買物にくる人が主な客層だからこういう立地なのかな。
 それぞれでお土産になるものをいくつか買って、これまた早足でホテルへ戻る。というかさ、そんなことするくらいならタクシーでも拾えよって感じもするけど、こんな時間に流しのカブトムシ型緑色タクシーなんてもっと不安だし、かといってタクシーを呼んでいく程の距離でも場所でもないし、微妙な所なんだよね。陽が高いうちに歩いて行くのがいいんだろうな。
 そうそう。こういう大型スーパーでは、各レジの所にバイトがいるの。レジを通した商品を袋に入れてくれる係りなんだけど、支払いで出たお釣り程度をチップとして彼らに渡すようにしましょう。




2004年11月4日(木)
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
宿/洗濯 25.00 242
インターネットカフェ/45分 20.00 194
日本までエアメイル1通 11.50 111
入場料/ディエゴ・リベラ壁画館 15.00 145
屋台/タコス1つ 3.00 29
昼食/1人分(チップ込み) 30.00 290
入場料/近代美術館 15.00 145
夕食/屋台で1人分 13.00 126
コンビニ/ビール(テカテ)1つ 8.00 77
 今日はけいさんの帰国日。早朝便だから宿を出るのもめちゃめちゃ早い! ちょうど同じ日に同じ便に乗る人がいたから、けいさんとその人は一緒にタクシーを呼んで乗っていくことになった。
 それにしても早朝4時起き。タクシーが来る時間は4時半。今日けいさんと一緒にタクシーで空港に向かう人はこの宿に長く泊まっている数人と仲が良かったみたいで、昨日は夜中まで下のホールから話し声が聞こえてきた。・・・と思ったら夜通し皆で下にいたらしいよ。こういう宿だと音が聞こえてくるからなぁ。特にここ、下のホールは吹き抜けになっていてその周りを囲むように部屋が配置してあるから、下での音って部屋にいても結構聞こえてくるんだよね。
 けいさんを見送ったら私は二度寝。8時に朝食に降りて行くと、さすがに夜明かししていた人達はいなかったけど、ドミトリーに泊まっている人達が彼らは一晩中起きてたみたいだよ、って話していた。そのうちの数人と話しながらオアハカの死者の日の写真とかデジカメで撮ったやつを見せて、連絡先の交換もしてみる。偶然にも私の勤務先と近い所に住んでいる人達で、彼女達とは帰国後もたまに連絡とる仲になった。
 話の合間に宿の洗濯機を借りて
「おっせんたく〜♪」。25ペソで借りれるっていうからさ、汗もかいてるし、ここで洗濯しておけば帰国してからの洗濯物がちょっとラクかな・・・なんて横着なことを思ったのはナイショで(笑)。洗濯物を屋上に干したら市内観光に出かけましょ。
 まず郵便局に寄って、エアメイルを出してからソカロへ向かう。到着した日の大混雑とは打って変わって静かだな〜。午前中まだ早い時間だってこともあるんだろうけど。普通に車も走っているし、中心の広場にあるステージも解体にかかっている。
 ソカロの中心の広場の、そのまた一番中心には巨大なポールに巨大なメキシコ国旗がはためいている。夕方になると国旗を降ろすセレモニーがあって毎日旗を降ろしているという話だ(ガイドブックより)。でもね、何度か夕方の時間にそれを狙ってここで少し待ってみたこともあるんだけど、私は一度もその現場を見たことがないんだよ。暗くなる前に離れちゃうからだろうけど、これ見たことある人います? 本当は何時頃やってるんだろう。
 続いてはソカロから国営質屋の中を通ってディエゴ・リベラ壁画館へ向かおう。この国営質屋って、なんとなくトルコのグランドバザールを彷彿とさせるかも。大きな建物の中を貫く道、両脇に金とか時計とか扱うお店、銀行には人の行列。観光客に対して客引きがないのがトルコのグランドバザールと違うところかな。
 途中のCD屋を物色してお気に入りのKABAHのCDを買う。日本のCD屋じゃ売ってないもんね。この間ペルーからの帰国時、乗り継ぎのヒューストンから成田行きの飛行機に乗っている時に彼らの曲が聞こえてきて、
「おぉ! メジャーになったじゃーん」と嬉しくなったけど、日本じゃ全然。メキシコに来る度に持っていないCDを買ってるんだよ。でもでも! 2005年に解散しちゃったって・・・。
 ディゴ・リベラ壁画館は、その名の通りディエゴ・リベラ作の壁画を収める為に作られたハコだ。ディエゴ・リベラは日本では知る人ぞ知るって感じなのかもしれないけど、メキシコ美術界には外せない人で、フリーダ・カーロ(この人もメキシコの画家)の夫でもある。ここにある壁画は「アラメダ公園の日曜の午後の夢」。本当は写真はNGなんだけど、デジカメでフラッシュ使わず体の影に隠してこっそりしてしまいました(汗)。ごめんなさい。
 ごはんを食べてからメトロを乗り継いでチャプルテペック駅で降りる。公園に行ってのんびりして近代美術館に行こうかな〜、と思っていたのだ。
 うううぅ、でもメキシコのメトロって扉が閉まるの早いよー。挟まっちゃったじゃないのさ(汗)。周りの人が助けてくれたし、そんなに痛くなかったから、まぁよかった。それにメトロってなんとなく危ないイメージがあったけど、実際昼間に乗る分には全然大丈夫だったな。混んでいる時もあるけど、普通に荷物に気をつけていればで問題ないし、2ペソでどこでも行けるから市内移動はこれで十分。ヘタに緑色のカブト虫タクシーに乗るよりは安全なんじゃない? もちろんここは日本じゃないということを十分心にとめて、荷物と周囲に気を配る程度のことは必要だけど。
 チャプルテペックで降りて公園に入ろう・・・・・・とするも、公園どこ?
 確かに周りに緑は多いよ。でも柵があったり道路が渡れなかったりで、肝心の公園の中に入る場所が分からないの。手持ちの地図を見て見たりするけどよく分からず、それでも見当つけて歩いていると中に入る場所だろうという門があったのだけど、なんてこったい、閉まってる! 今日は開放日じゃないの? う〜〜〜ん。まぁ入れないものはしかたない。公園を歩いて近代美術館まで行こうと思っていたんだけど、公園の外周を歩いて向かうことにする。
 チケット売り場で荷物を預けさせられて、中に入ったところで向こうから見知った顔が・・・・・・あ、今朝宿で話をした人達だ。彼女達は先にこっちに来たらしく、ちょうど私と入れ違いで出てく所だった。簡単に挨拶を交わして私も中へ。一部入れない部屋があったのが残念だったけど、見れる所は一通り見て、図書室だか資料室みたいな部屋にも入ってみる。そこは入る時に名前を記入することになっていて、中で日本語で書かれた「フリーダ・カーロとその時代展」という本を見つけたのでしばし読みふける。フリーダについては日本でも彼女の一生についての映画が公開もされたから知っている人も多いんじゃないだろうか。
 国立人類学博物館の道を挟んで向かいの壁には昔のメキシコの風景の写真展。歩きながらメキシコの歴史を垣間見る。
 地下鉄一駅分を歩いて別の駅から帰ろうと思ったんだけど、歩いているうちに軍だか警察だかっぽい施設の中に迷い込んでしまったみたい。周りの人達が制服姿の兄ちゃん達ばっかりになったなー・・・と思ったら検問のような出入り口やら、歩いている道は一般道じゃなく施設の中に入っていくわ、こりゃおかしい、と地図を出して門の前で立っている兄ちゃんに1人2人と聞いてみる。Constituyentesに行きたかったんだけど、誰もが
『来た道を戻ってAuditorioへ行け』というもんだからしかたなく来た道を戻るのでありましたよ。んー、大きな車専用の道路しか向こうに繋がってないのかなぁ。
 イダルゴまで戻ってきて、宿の近くの交差点にあるハデな飾り付けをしている教会んの中に休憩がてら入るってみる。入口付近はそりゃもうハデハデで、お祈りグッズも売っているし、地元の人達でいつでも混んでいる。お祈りする訳でもないのに地元の人達に混じって中の椅子に座り、教会の中をボーっと眺めつつHP(ヒットポイント)の回復(笑)。教会の静謐な空気は、信者でなくとも癒される感じがするのだ。
 軽く夜ごはんと称して、昼間に立ち寄ったタコス屋台へ再び出かける。美味しかったからもう一度、今度は違う味も食べてみたかったのだ。食べ終わって帰る時に屋台全体が入るような少し遠目から写真を撮っていたら、その屋台にお客としていた兄ちゃん?おっちゃん?がそれを見て私の方にカメラを構えてたのにはちょっと笑った。撮るつもりが撮られちゃった(笑)。
 とりあえずお腹も適度に満たされた。あとは宿の近くにあるOXXOというコンビにでビールを買って、部屋に戻ってグイっと1缶(笑)。旅行中はなにかしらビールを飲んでるなぁ。
 宿まで戻ってきたら、宿のはす向かいにある教会の扉が開いている。今まで閉まっていたから入りずらかったけど、この機にそろりと入ってみるとまだ死者の日のオフレンダが飾られていた。日本では何かイベントがあっても、それが終わるとすぐに飾りが片付けられてしまうけど、海外って結構その辺アバウトなのが多いよね。年が明けてもクリスマスデコレーションが残ってたりするし。
 そんな感じで今日もよく歩いたわ〜。今日も早々と21時前には就寝。これで起きるのが7時過ぎとかなんだから、ここぞとばかりに日ごろの睡眠不足を解消してるな。
 旅行中は、見つければ「アイス」、夜ごはんの時は「ビール」、早寝で「10時間睡眠」、移動は「歩き」、が基本(笑)。




2004年11月5日(金)
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
宿泊代/シングル1泊
  (バス・シャワー付)
US$
20.00
2,117
バス代/メキシコシティ→クエルナバカ 58.00 561
バスターミナル/トイレチップ 2.00 19
アイス 11.00 106
昼食/1人分(チップ込み) 25.00 242
入場料/コルテス宮殿 33.00 319
入場料/ロバート・ブラディ博物館 30.00 290
コンビニ/ミネラルウォーター500ml 5.00 48
夕食/1人分 26.00 252
酒屋コンビニ/ビール(ネグラモデロ)1つ 12.00 116
 けいさんが先に帰国することは予め分かっていたから、けいさんが帰国した後は一人でシティ近郊の街に行ってみようと思っていた。最初に考えたのはタスコなんだけど、調べてみるとバスで片道3時間かかるから日帰りだと少し苦しい。それにタスコは夜の景色が魅力的な街だというから、行くなら1泊くらいしたいよね。グアナファトみたいな感じなんだろうか。それならシティからバスで1時間ほどのクエルナバカがいいかもしんない、とハッキリ行き先を決めたのは昨日のことだ。
 今朝のサンフェルナンドはなんだか少し静かに感じる。1Fのフロアでよくみかけていたドミ宿泊の兄ちゃんが南米へ旅立ってしまったからかな。それに今日は寒いよ。半袖で出歩くのは苦しそうだ。Tシャツの上に長袖シャツを羽織った格好で出かけることにしよう。
 管理人さんに宿泊代を支払い、明日の早朝のタクシーを頼んで外へでる。近くのインターネットカフェでネットに繋ぎ、メトロに乗ってタスケーニャへ。「AOUTBUSES」の表示にしたがってバスターミナルへ行き、10:31発のプルマン社のクエルナバカ・セントロ行きのチケットを買う。1番の出口に行けと言われたのでそこへ行くと電光掲示板にバスの時間と行き先が表示されてていて、決まり次第乗り場とバスの番号が出るようになっていた。私が乗るのは1番乗り場の112番のバス。
 そういえばメキシコはいつも友人達と来ていたから、まったくの1人でこういう行動をするのは始めてだ。小田蘭は一人旅至上主義ではない。誰かと一緒の旅は楽しさ倍増、不安は半減。ごはんも種類が食べられて嬉しい。だけど、たまには1人旅も欲しくなる。昨日と今日は1人旅を満喫だ。
 1番乗り場のゲートを出てバスに乗るために並んでいると、女の人がやってきて女性だけに何かを配りだした。なんだろう、と受け取ってみると、生理用品と柔軟剤らしきもの(熊のぬいぐるみの写真がついていて、なんだかファー●ァみたいだ)。そっか、メキシコにも試供品ってあるんだ。
 クエルナバカの見所は全て歩いて回れる場所にある。街の中心も小さくてかわいい。行こうと思っていたのは「コルテス宮殿」「カテドラル」「ロバート・ブラディ博物館」くらいであとはふらふら適当に歩き回ろうと考えた。まずは到着がお昼だったこともあり、ふらふら歩いてアイスと昼食
 それにしても、メキシコシティは肌寒いくらいだったのにクエルナバカのこの日差しはどうだろう。シティから羽織っていた長袖はそのままだと暑くて、脱いで腰に巻いてしまった。たった1時間の南下でこの差とは、さすがメキシコシティは高地(2000m越)だなぁ、と思わずにはいられない。気持ちよく抜ける青空の下、コルテス宮殿に行ってみる。入口のちょうど上にあるバルコニーがいい見晴らしなんだ。カテドラルの方向に街が見渡せて、右方向にはソカロが位置する。バルコニーにあるベンチに座ってぼーっとロータリーを眺めていると、ソカロでは特設ステージでなにかがあるのか、音合わせが聞こえてきた。宮殿内をぐるりと一回りしてカテドラルに行ってみると扉が閉まっている。残念、ガイドブックをよく見てから動けばよかった。ちょうどお昼の閉まっている時間帯に来てしまうなんて。再び扉が開く時間を待っているとシティに戻るのが暗くなってしまうし、残念だけどここは外から眺めるだけだな。同じ敷地内にある他の教会に入って、ロバート・ブラディ博物館を見学してからまた街を一回りして帰りましょ。
 宿のあるイダルゴ駅まで戻ってきたら、明るいうちにベジャス・アルテス宮殿へ向かう。久しぶりのメキシコで知らなかったんだけど、いつのまにシティに2階建ての観光バスが走ったの?! 到着した日に見てけいさんが持っていたガイドブックを調べてビックリ(小田蘭の持っているガイドブックは発行年数が2〜3年古くて載っていなかった)。これは2時間くらいで市内主要観光名所を走るバスで、車内では日本語も含む数ヶ国語の案内があるんだってさ。メキシコも観光地としてメジャーになってきたなぁ。
 でね、このバスにもちょっと乗ってみたかったけど、結構金額高いし今回は時間がなくて乗れないからせめて写真だけでも、と思って待ち構えに行ってみるのだ。何度かベジャス・アルテス宮殿付近で見かけたし、あそこではっていれば通るだろうと踏んでのことだ。うーん、でもシティに戻ってきたらやっぱり寒いなー。なかなかバス来ないなー。30分くらい待っても来なくて、諦めて宿方向に歩いていたら・・・・・・来たっ! 無事にパシャリ(笑)。やったね♪
 今日やりたいことはみんなできたし、明日はいよいよ帰国の日。朝も早いし荷造りしてサクっと寝ましょ。
 20:30就寝(はやっ)。




2004年11月6日(土)〜7日(日)
明細(一部抜粋) 外貨 円貨
タクシー代/ホテル→空港 100.00 968
 なんだってメキシコシティ発で日本行きに繋がる便の飛行機ってのはこんなに早い時間なんだろうね。
 眠い目をこすりつつ早朝4時半に呼んでいたタクシーで空港へ。私の時も便は違えど同じような時間帯の飛行機に乗る人がいたから、一緒に乗ってタクシー代を割り勘にする。彼女は一時期オアハカに2ヶ月ほど滞在していたことがあったそうで、スペイン語会話が出来たから助かった〜。空港に到着して支払いの時にタクシーの運転手となにやら話しているなぁ、と思ったら
『7時前は割り増し料金だ』と言われたとか。『そんな話は聞いてない!』と突っぱねてくれたので、いやいや助かり〜。ああ、『シンクエンタ』とか聞こえたのはそれだったのか。運ちゃんが50ペソ追加だって行ってたんだな。
 彼女はCO便で私はAA便。空港に到着したらそれぞれのカウンターへ進む。
 2時間以上も前に着いたからチェックインも余裕だろうと思っていたらとんでもない! なんでこんなにこの列は進みが遅いんだ!! 1時間経って何人分チェックインできてるんだよー。まだこんなにならんでいるのに、じーかーんーーー!! カウンターは空いているんだから、どうしてあと2〜3人チェックイン対応の係員を出さないのだ。何やってるのか知らないけど1グループのチェックインにやたらめったら時間かかってるし。私の前に並んでいるアメリカ系のお姉ちゃんも同じダラス行きで、周り中でイライラしていたら見かねた空港職員が私達のところからダラス行きの数人をビジネスのカウンターに動かしてくれた。このビジネスのカウンターで対応してくれた人、普通に早いじゃん。なんでエコノミーの人達あんなに時間かかってるんだよー。まぁ、メキシコは航空会社のカウンターでチェックインの時に出国の手続きもしちゃうから、多少時間がかかるのはいたしかたないとしても、あれは時間かかりすぎ!
 やっとなんとかチェックインできて、そのままセキュリティーチェックを受けてまっすぐゲートへ。チェックインしてから搭乗までの間に空港内を探索しようと思っていたのに、そんな時間はどこにもない。6時過ぎになんとかチェックインできて、チケットに書いてある搭乗時間は6:15てどういうことよ。移動するだけでもいっぱいいっぱいだっつーの。しかも案の定搭乗時間は遅れるし、結局離陸したのは予定時間の約1時間後。そりゃあね、あのチェックインの状態じゃあ間にあうものも間に合わないわ。・・・ってか、これでダラスでの乗り継ぎ大丈夫かなー。去年のようなことにならないかすっごく不安。アメリカの乗り継ぎは一旦入国審査受けて再び出国手続きもしなくちゃならないんだってば!
 約1時間の遅れで出発した飛行機は、そのまま約1時間の遅れでダラスに到着。まぁ去年よりは余裕あるな(笑)。でも急がなくちゃ。サクサクと入国審査のカウンターに移動して並んで待っていると、記入した入国書類に間違いがないか並んでいる人達の持つ書類をチェックしに来る人に
「あら・・・? この間もここにこられました?」と声をかけられる。
 うっそ、日本語?!
 マジマジと見ると確かに胸のネームプレートに書かれたローマ字名前は日本名だ。でも化粧がこっちの人達っぽいからアジア系だとは思ったけどまさか日本語で話しかけられるとは思わなかったよ! しかも1週間前もこの人にチェックされたのはうっすらと覚えているけど、こっちは係員をなんとなく覚えていても、チェックしている方は1人何百人となくチェックしてるでしょ? 日本発着便の時には日本人だって数多くここに並ぶだろうに、なんでこの人は私のことを覚えているのだ。
「ええ、1週間ほど前に・・・」と答えたけれども、いったいなにごと?
 んー? もしかして・・・・・・私の名前?(笑)
 知ってる人は知っている、小田蘭の本名は日本人なら聞くとちょっと「へーっ」と思う名前なのだ。いやでもだからって・・・。
 まぁこのバタバタの乗り継ぎ時にそんなことはいいのよ! 無事にこの後の飛行機に乗れれば。
 入国の手続きをして、今度はそのまま移動して出国の手続き。んもー、メキシコでセキュリティーチェックしてるんだからスルーさせてくれればいいのに。靴脱いで、ジャケットも脱いで、ベルトも取らせられて、私は頭からかぶるタイプのパーカーを着ていたからそれまで脱げとか言われて大変なんだってば。バタバタと乗り継ぎのゲートにたどり着くと、ちょうど搭乗案内をやっているところだった。ふーっ、ギリギリ。
 ここで乗り込んでしまえれば、後は成田到着までゆっくり眠って・・・・・・なんか今回眠れない? なんだろう、バタバタしてたからかなー。あ、いや、毎日毎日10時間も11時間も眠っていればこれが普通か(笑)。珍しく機内の映画なんか見ちゃったよ。「キング・アーサー」と「ドッジボール」。ドッジボールのルールってあんなんだっけ? 小学校の時やってたのと違うなぁ。でもこの映画、B級で面白い(笑)。
 映画を2本見て、その間に眠ったりもして、ごはんはしっかり食べて、でもやっぱり10時間以上も飛行機に乗ってるのはキツイわ。
 ただいま、ニッポン! 次はどこに行こうかな〜。
 あぁ・・・、でもしばらくは会社がとんでもないことになるから先の見通しがたたないのだ。くぅっ。