椿組
贋作・幕末太陽傳
新宿の花園神社にテントを立てて野外劇を上演している椿組。
そういうことをやっている、という話だけは聞いたことがあって興味を持ってはいたのだけれど観たことはなく。
9月に『幕末太陽傳』が舞台化される、その音楽を担当するのが伊藤ヨタロウさん、いう情報が出たので調べていたらちょうど花園神社の野外劇で今まさに上演しているのが『贋作・幕末太陽傳』だというので、これはなんてぇタイミングなんだい、と観に行ってきました。
ようやっと脱水症状も落ち着いてきた所で。
いや、落ち着いたばかりというのに真夏の蒸し暑い時に夜公演とはいえ野外でしょ。
バカなのわたし?
とはちらっと思いましたけれどもね。
まぁ、でも幕末太陽傳なのは劇中で撮っている映画の話で、それもどんどん話がおかしくなってどこが幕末太陽傳なんじゃ、ってお芝居でした。
それでも随所にそのエッセンスは散りばめられ、映画に関わる人達の時間軸も時空もいったりきたりの総勢40名の群像劇。
休憩10分込みの2時間40分という長丁場でしたが飽きずに最後まで魅せてくれるすごさよ。
野外と言えどもテントで屋根があるので雨でも大丈夫。
野外なのに(だからこそ?)自由自在に変化していく舞台セット。
開演前や休憩中には冷たいビールやお茶のボトルやアイス最中の売り歩きもあり、そのアイス最中が劇中でも出てくるアイテムだったり、役者さんたちが自由席の人達の誘導案内をやっていたり、小劇場っぽさの漂うなかなかにおもしろい空間でした。
終演後には先ほどまで舞台だった場所で役者さんと一緒に無料の打ち上げに参加できたりってのもいい趣向ですなぁ(飲み物は先ほどまで売り歩いていたビールってのが(笑))。
もっとも私は脱水の病み上がりだったし知っている人もいないのでそそくさと帰ってきてしまいましたが。
過去作品を見ると『天保十二年のシェイクスピア』なんかもやっていたようで、いろいろオマージュというかそういうネタを扱ったりと面白そうではあるので、また来年も来てみようかなぁ。